碓氷峠テクテク旅(前編)
.
 
横川駅
横川駅に到着しました。線路はここで行き止まりですが、線路跡は、この先も碓氷峠鉄道文化むらを通り抜け、これから行く遊歩道へと続いています。

 
横川駅の駅舎
EF63形電気機関車の動輪
横川駅前にある食堂
釜めしを食べることができます
碓氷峠鉄道文化むら入口
線路跡が残っています

 
【前編】横川駅〜峠の湯
遊歩道「アプトの道」の起点です。横川駅から100mほど、碓氷峠鉄道文化むら入口の右隣にあります。ここから、めがね橋(碓氷第3橋梁)まで、信越本線の廃線跡を歩きます。

距離は5km、1時間半で歩けますが、キョロキョロと道草で、2時間半かかりました。

しばらくは、左に文化村を見ながら歩きます。ちょっと、ここに留まって、列車達を見ることにします。特に、太い線路の向こうにある細い線路が気になります。
電気機関車がやってきました。かつて、碓氷峠を走ったEF63形電気機関車です。ここでは、廃線になった信越本線の線路を使って、電気機関車の運転体験ができます。
後ろを降り向くと、小さなSLトロッコがやってきました。帰ってから調べたのですが、SLの愛称は「グリーンブリーズ」、イギリス製の蒸気機関車です。園内には、1周800mの2フィート軌道が敷かれています。
垣根の向こうに目をやると、ミニSLが走ってきました。園内1周300mの5インチ軌道を、ミニSLが走ります。大人も乗車できます。

 
少し歩くと、文化村の展示列車が見えてきました。往年の名車達を左に見ながら、先を急ぎます。
文化村のはずれに来ました。歩道上に立て札があります。ここには、自転車禁止と書いてあります。また、手前に排水溝があります。この蓋は、アプト式ラックレールをリサイクルしたものです。
ここから先は、信越本線の上り線を歩きます。線路は埋められ、頭だけが見えています。電車になったつもりで歩きましょう。左は下り線、トロッコ列車の線路です。
長い直線です。この直線は丸山駅まで続きます。ここは、列車が最もスピードをあげるところです。早足で歩きましょう。
新旧のインフラが交差しています。上信越自動車道です。藤岡JCTで関越自動車道から分岐して、長野方面に行く高速道路で、左方向が長野方面です。この線路も、昔は長野に続いていました。

 
後ろからトロッコ列車がやってきました。愛称は「シェルパくん」、文化村駅〜丸山駅〜峠の湯駅の2.6kmを走ります。トロッコ列車は文化村の遊戯用ですので、文化村に入村することが必須です。

【注】駅名は、ひらがなが正しい表記です。ここでは、読み易さを考慮して、漢字で表記します。

トロッコ列車が追い抜いていきました。ディーゼル機関車と客車2両の編成です。速度はゆっくりです。歩いていると追い抜かれますが、走れば追い付けそうな速度です。
丸山駅が見えてきました。トロッコ列車が停車しています。レンガ造りの建物は、丸山変電所跡です。かつて、碓氷峠を走る列車に電力を供給した変電所で、国の重要文化財に指定されています。
丸山駅に到着したトロッコ列車です。次は峠の湯駅ですが、列車はここで折り返します。なぜ、丸山駅で折り返すのでしょうか。

いつものTMC-510形ディーゼル機関車が故障したため、代替の機関車をレンタルしました。しかし、この先にある急勾配に対応できません。と、道行く人が教えてくれました。

丸山変電所の外観は、きれいに復元されています。建物の中に入ってみると、機械類は撤去されており、土台だけが残っていました。作者としては、水銀整流器が見たかった・・・

 
通電はしていないと思いますが、遊歩道の頭上に架線が敷かれています。架線はおもりで引っ張られています。電柱の色帯は、おもりの位置で、架線の伸縮をチェックできます。私見ですが、架線が伸び過ぎているように思われます。
碓氷第1橋梁にさしかかりました。余談ですが、テクテク旅の目的地、めがね橋は碓氷第3橋梁にあたります。
下り線の第1橋梁です。かつて、往年の名車達がここを通りました。今は遊戯用のトロッコ列車がここを通ります。
路傍に距離標がありました。31.4kmと読みます。距離標は、信越本線の起点・高崎からの距離を示しています。ところで、高崎から横川までの距離は、29.7kmですので、横川からここまで、1.7km歩いたことになります。
遊歩道は、バラスト(砂利)とアスファルトを混ぜて、線路を埋め、ローラーで固めたものと思われます。見上げると、架線も残っていて、路面電車の軌道のようです。

 
線路道はここで終わりですが、この線路は新線へと続いています。これから下り線路の下をくぐって向こうに回ります。
下り線路をくぐり、くるっと回って、反対側に出ました。遊歩道の線路の続きは草に埋もれています。ここから峠の湯までは、線路脇の道を進みます。
ポイントがあります。ここで、新旧の線路が分岐します。左方向は峠の湯方向で旧線、アプト式の線路でした。一方、直線方向は遊歩道からの続きで新線、粘着式の線路です。
正面に峠の湯駅が見えてきました。このあたりが、テクテク旅の中間点にあたります。
峠の湯駅に到着しました。トロッコ列車の終点です。線路はここで行き止まりですが、遊歩道はこの先も続きます。向こうの建物は、碓氷峠の森公園交流館「峠の湯」です。ここで一休みして、温泉に入るのもよいでしょう。

 
後編に続く・・・
峠の湯駅に道標がありました。トロッコ列車がここまで来れば、ここからめがね橋まで、歩いて往復するというのも、ひとつの観光法でしょう。後編では、ここから、5つのトンネルを抜け、途中、碓氷湖で道草をして、めがね橋を目指します。この先、碓氷峠最大の難所、66.7パーミルの急勾配が待ち受けています(大袈裟)。

碓氷峠テクテク旅(後編)に続く


 
寝台列車の館★ホームページ
撮影: 2011年11月3日