寝台列車に乗るには

 
目次
  1. 切符の種類
  2. 年齢による区分
  3. 寝台列車に乗るには
  4. 食事予約券

 
1.切符の種類
 
表1 切符の種類
分類 種 類 細 目
運賃 乗車券
こども半額
普通乗車券 片道乗車券
往復乗車券
連続乗車券
定期乗車券
回数乗車券
団体乗車券
貸切乗車券
当サイトでは
扱わない
料金 急行券
こども半額
特別急行券 新幹線特急券
新幹線立席特急券
新幹線自由席特急券
新幹線特定特急券
特急券
立席特急券
自由席特急券
特定特急券
普通急行券 (自由席)
特別車両券 グリーン券 (特急・急行用)
普通列車用グリーン券 (快速・普通用)
寝台券 A寝台券
B寝台券
座席指定券
こども半額
(急行・快速・普通用)

【急行券】
 JR規則では、急行券とは、特別急行券と普通急行券の総称ですが、本ホームページでは、特急券と急行券を区別して扱います。一般に、特急券は指定席であり、自由席と区別する場合のみ、「指定席特急券」と呼びます。また、急行券は自由席であり、指定席の場合は、座席指定券を加えて、「急行券・座席指定券」となります。

【特別車両券】
 特別車両券=グリーン券には、特急・急行用と快速・普通用があり、料金が異なります。一般に、グリーン券は指定席ですが、快速・普通列車には、自由席のグリーン券もあります。料金は指定席と同額です。また、グリーン券には、新幹線用の設定はなく、在来線の特急・急行用と同額です。

●指定券

このほか、切符の種類に「指定券」があります。これは、トクトク切符(特別企画乗車券)に見られ、列車と寝台または座席を指定する「\***」の切符です。指定券は特急券ではないため、列車の遅延や運転中止などによる払い戻しはありません。また、乗継割引の条件にもなりません。

●乗車整理券

JR各社が独自にルールを定め、快速・普通列車の座席を確保する目的で、当該列車の近郊区間のみで発売する切符です。定員性と座席指定性があり、特に、座席指定性のものを、JR東日本では「ライナー券」と呼びます。これは、座席指定券と混同しますが、ルール上は別の種類です。例えば、首都圏を走る湘南ライナーや中央ライナーはライナー券、北海道を走る快速エアポートのuシートは座席指定券です。

●こどもの切符

こどもの乗車券、特急券、急行券、指定席券はおとなの半額(10円未満切り捨て)です。グリーン券はおとなと同額、寝台券にはおとなとこどもの区別はありません。

●有効期間

  • 片道乗車券・・・営業距離÷200キロ+1日(端数切り上げ)。ただし、100キロ以下は当日限り
  • 往復乗車券・・・片道乗車券の2倍
  • 連続乗車券・・・連続1券と連続2券の合計
  • 指定席料金券・・・指定した列車のみ有効【※1】
  • 自由席料金券・・・当日限り【※2】
【※1】乗り遅れると無効ですが、無効になっても、当日に限り、後続列車の自由席に乗車できます。ただし、指定席への変更や乗り越しなどの変更はできません。

【※2】当日とは、券片に記載された乗車駅の時刻表上の時刻が基準です。列車の遅延により乗車が翌日になったり、午前0時をまたぐ列車に乗車し、下車が翌日になるのはかまいません。

●譲渡禁止

切符は使い始めたら、その人しか使うことができません。例えば、途中駅から別の人が使ったり、往復切符やトクトク切符を行きと帰りで2名で使ったり、あるいは、フリーきっぷやゾーン券を複数の人で使い回したりすることはできません。未使用の切符なら譲渡できます。また、回数券は券片ごとに分けて複数の人で使うことができます。


 
2.年齢による区分

表2に年齢による区分を示します。ただし、「大人」、「小児」、「幼児」、「乳児」はJR規則上の区分ですが、「子供」、「おとな」、「こども」は、本ホームページだけの区分とします。
 

表2 年齢による区分
区分 年 齢
大人 満12歳以上
小児 満6歳以上〜12歳未満、12歳の小学生は小児です
幼児 満1歳以上〜6歳未満、6歳の未就学児は幼児です
乳児 満1歳未満
子供 小児・幼児・乳児を合わせて「子供」
おとな 切符販売上の「大人」
こども 切符販売上の「小人」

●幼児・乳児の扱い

  • 大人1名または小児1名に無料で随伴できる幼児は2名まで
  • 無料で随伴できる乳児には人数制限はありません。
しかしながら、次の場合は小児として扱われます。
  • 随伴として、2名を越えた幼児は小児扱い
  • 幼児または乳児だけで指定席や寝台を利用すると小児扱い
  • 幼児だけの旅行では、全員が小児扱い
  • 団体旅客に随伴する幼児は小児扱い
幼児や乳児の小児扱いに関して、次の3つは同じルールです。
  • 料金券は、乗車区間に有効な乗車券がなければならない
  • 幼児または乳児だけで指定席や寝台を利用すると小児扱い
  • 空の指定席や寝台をとる場合、乗車券(こども用でよい)も必要
●旅行途中で年齢区分が変わったら

大人、小児、学生(学割)などの年齢区分は、乗車券の利用開始日を基準にします。切符の購入日ではありません。旅行途中で年齢区分が変わっても、旧区分のまま旅行を継続できます。例えば、3月31日から有効な乗車券を購入した小学生は、4月1日に中学生になっても、小児のまま旅行を継続できます。乗車券が基準ですので、特急券も小児のままでかまいません。ただし、定期券や回数券は、年齢区分が変われば使えません。


 
3.寝台列車に乗るには

●必要な切符

  • 特急の寝台を利用する場合は、乗車券・特急券・寝台券
  • 急行の寝台を利用する場合は、乗車券・急行券・寝台券
  • 快速の寝台を利用する場合は、乗車券・寝台券
●寝台の定員
  • ひとつの寝台を大人2名で使用したり、交代で使用することはできません。
  • ひとつの寝台を大人と子供、または、子供2名で使用することができます。

  • (子供とは、小児、幼児、乳児をいう)
ひとつの寝台を大人と幼児または乳児、小児と幼児または乳児で使う場合、幼児・乳児は無料です。これは、指定席で幼児・乳児を膝の上に乗せる場合と同じです。

寝台の定員は、切符の販売上のルールであり、家族やグループで確保した寝台や個室は、どのような使い方をしてもかまいません。例えば、家族で個室とB寝台をとり、全員が個室で過ごしたり、個室とB寝台を互いに交代で使用したりすることができます。要は、家族の全員がその列車に有効な切符を持っていればよいのです。

●1人用寝台個室

料金体系は寝台単位。これは、開放型寝台と同じです。寝台単位とは、寝台1個につき、少なくとも1名の利用者(乗車券)がいなければなりません。このため、利用者が幼児または乳児の場合、こどもの乗車券が必要、すなわち、小児扱いになります。

  • 乗車券:おとな/こども別の人数分
  • 特急券:乗車券の数と同じ
  • 寝台券:1個分
【補助寝台】
 一部の個室には、補助寝台を備えています。補助寝台は、利用人数が個室の定員を超えた場合に利用することになります。料金体系は、2人用寝台個室ではなく、寝台2個として扱うため、少なくとも2名分の乗車券が必要です。なお、特急券の乗継割引は、割引の条件を満たせば適用されます。

●2人用寝台個室

料金体系は個室単位。個室単位とは、1室につき、利用者(乗車券)は少なくとも1名でよいことを意味します。

  • 乗車券:おとな/こども別の人数分
  • 特急券:おとな2名分。ただし、2名を超えた人数分のこども特急券を加算
  • 寝台券:2個分
2人用寝台個室では、幼児・乳児の扱いについて、次のような例外があります(旅規74条の5)
  • 「無料で随伴できる幼児は2名まで」は、適用するが、
  • 「幼児・乳児だけで寝台を利用すると小児扱い」は、適用しない。
例えば、大人1名と幼児2名では、1名の幼児が単独で寝台を利用することになりますが、乗車券は不要です。代わりに、特急券と寝台券は、1室分(無割引おとな2名分)が必要です。なお、2人用寝台個室では、特急券の数と利用人数(乗車券の数)が一致しないため、特急券に乗継割引は適用されません。

【補助寝台】
 一部の個室には、補助寝台を備えています。補助寝台は、利用人数が個室の定員を超えたときに使用することになります。

●切符の発売日

1ヶ月前(前月の同じ日、31日など同じ日がないときは1日)の午前10時から発売されます。指定席(寝台を含む)の場合は、当該列車が始発駅を発車する日の1ヶ月前の午前10時からになります。ただし、一部のトクトク切符やライナー券については、切符ごと、あるいは、列車ごとに発売日が規定されるものがあり、必ずしも1ヶ月前でない場合があります。

●切符の発売窓口

通常の切符は、乗車区間に関わらず全国どこでも、トクトク切符やライナー券については、発駅の近郊区間に属するJR窓口、駅の旅行センター、主な旅行会社で発売します。


 
4.食事予約券
列 車 種 別 料 理 対 象
カシオペア
北斗星
ディナー フランス料理(7,800円) 全員(定員制)
懐石御膳(5,500円)
ルーム
サービス
懐石御膳(5,500円) 北斗星ロイヤル/ツインDX
カシオペアスイート/デラックス
ケータリング スペシャル弁当(3,500円) カシオペア全個室
トワイライト ディナー フランス料理(12,300円) 全員(座席指定制)
ケータリング 日本海会席御膳(6,000円) 全寝台・全個室
上表に、カシオペア、北斗星、トワイライトの食堂車において、事前に、「予約券」を必要とするサービスを示します。
  • ディナー・・・食堂車で夕食
  • ルームサービス・・・食堂車メニューを席まで配膳
  • ケータリング・・・食堂車と別メニューを席まで配膳
予約券の購入には、「寝台券」の提示が必要です。また、ディナー予約では表6に示す時間帯を指定します。
 
表6 ディナー時間帯 (2008年3月15日から有効)
列 車 1回目 2回目 3回目
カシオペア 17:15〜18:15
懐石御膳のみ
18:30〜19:50 20:10〜21:30
北斗星(下り) 19:45〜21:05 - -
北斗星(上り) 18:00〜19:20 19:40〜21:00 -
トワイライト 17:30〜19:00 19:30〜21:00 -

●食事予約券の購入とキャンセル

【カシオペア・北斗星】
 予約券は、利用日の1ヶ月前から3日前の毎21時までの間に、JR北海道・東日本・西日本のみどりの窓口、旅行センター、主な旅行会社で発売します。払い戻しは、JR北海道・東日本の発売窓口で、ただし、JR西日本と旅行会社で購入した場合は、購入した窓口で扱います。

【トワイライト】
 予約券は、利用日の1ヶ月前から5日前の毎21時までの間に、JR北海道・東日本・西日本・九州のみどりの窓口、旅行センター、主な旅行会社で発売します。払い戻しは、購入した窓口で扱います。

【払戻手数料】
 利用前日の21時まで200円、当日の始発駅発車まで価格の50%+200円です。列車が始発駅を発車した後では払い戻しできません。なお、旅行会社から購入した場合は、払戻手数料が異なることがあります。


 
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